2021/03/31
家族代わりのお手伝い
日々会員様の様々な支援をさせていただいておりますが、日頃のやりとりの中で信頼いただけた事を実感した事例です。
O様は90代の男性で白内障の手術で入院しました。
退院後の受診時に患部の状況から即日の入院が必要との診断がされ、翌日に入居されている施設から車で1時間半の距離にある大学病院に再度入院されました。
日頃から受診のお手伝いをさせていただいておりましたが、O様は言葉も少なく受診での長い往復の時間は私からのお声掛けが殆どでした。
お食事はご本人の嚥下状況を鑑み施設へも確認しお好みのサンドイッチ等を車中で召し上がっていただきました。食事の度に「美味しいね~」と嬉しそうに召し上がっていただいておりました。
入院中お体の状況にも変化があり入院期間は想定より長く1カ月半程になってしまいましたが通院する事を前提に無事退院されました。
ところが戻られてから数日後、施設からO様が服薬を拒否されているとの連絡がありました。
翌々日別件でお会いする約束をしていた為、その時に時間をかけ本人のお考えをしっかりお聞きし私の考え・思いをお伝えした所「今日からまたやってみる」との事で、ご自身でも納得しその日はお戻りになりました。
翌日施設の方に伺うと「拒否なく服薬されていましたよ、すごいですね」との言葉をいただきました。
ご家族のいないO様にとって、僅かではありますが家族代わりになれたかな、と思えた瞬間でした。
知識や経験を積み、会員様のお考えやそのご家族のお考えを踏まえどういう行動がベストか、日頃からのサポートがいかに大切か、支援員として改めて考えさせていただく機会になりました。