12月中旬の、とある日の夕方。
事業所にI様がご入居中の施設からお電話が入りました。
「今から緊急搬送になります、救急車を呼びましたので対応をお願いします」
連絡を受けてから約1時間後、施設に着くとそこにはまだ救急車の姿が!
中には、担架に乗せられ呼吸器を付けて苦しそうなI様の姿がありました。
コロナ禍の影響で、中々病院が決まりません。
それから病院が決まるまで約30分、搬送に更に30分。呼吸が辛そうなI様と一緒に、
病院へ向かいました。
I様は言葉は上手く発せられないながらも、こちらの呼びかけに時折頷く様子もありました。
病院での対応が終わり、帰り際にI様のご様子をお伺いできました。
「頑張りましょうね」
I様は小さく頷いたように見えました。
それから1週間後、病院で懸命の治療を続けましたが、I様はご逝去されました。
コロナ禍で面会もできず、あれ以来お会いすることはできませんでしたが、
あの日救急車で搬送される最中の不安を、少しでも取り除けたのだろうかと考えます。
会員様の生活に寄り添う支援を、これからも心がけていきたいと思います。