住み慣れた我が家を離れる決断は、勇気がいるものです。
K様との出会いは病院からのご紹介でした。
退院して施設へ入所する際、身元保証人が必要となり当会がその役割を担うことになったのが始まりです。
初めてお会いしたK様はこれからの生活への不安からか、沈んだ表情ばかりされていたのが印象に残っています。
ご主人を亡くされてから、自宅に引きこもりがちだったK様。
怪我からの長期入院をきっかけに身体機能が低下し、病院からは「帰宅困難」と告げられました。
それでも「自宅へ帰りたい」という強い思いを受け、ヘルパーやショートステイをフル活用し、私たちも全力でサポートしました。
しかし室内での転倒による再入院が続き、身体への負担に加え、重なるサービス費用など金銭的な不安も膨らんでいきました。
「これ以上の自宅生活は危険」という医師の診断を受け、ご本人・病院・私たちで何度も話し合いを重ね他結果、K様にとっては
苦渋の決断でありましたが、自宅を売却して施設へ入所する道を選ばれました。
入所当初は不安からか私へ電話をされることが多々ありましたが、今では環境にも慣れて、施設でできたご友人と週一回の
移動販売やリハビリを楽しまれています。
面会に伺うとK様は満面の笑みでこう話してくださいます。
「自分の体や家のことが不安で仕方がなかった。えにしの会に入っていて本当に良かった」
かつての不安そうな表情はなく、今では前向きに毎日を過ごされています。
私たちはこれからも、K様が自分らしく笑顔でいられるよう支え続けてまいります。