現在、神奈川県海老名市にお住いの90代のSOさんのお話です。
元々福島県の生まれでしたが、就職を機に関東へ来られ神奈川県に50年以上住まれている方でした。
長く独身生活を行っている方でありましたが、ご病気の為入院。
入院先の病院でソーシャルワーカー様からご紹介をいただき弊会とご契約をいただきました。
ご契約後、ご自宅での生活を強く希望されたためケアマネージャー様や様々なサービスを利用することでご自宅での
サポートを一丸となり行っていましたが、ご自宅で再度倒れてしまい再度入院をすることとなりました。
再入院をきっかけに、本人とケアマネージャーを交えたお話をする中で施設入居を検討してみないかということになりました。
ご本人は環境が変わることへの不安が大きく最初は拒否することもありましたが、約1~2か月ほどの話し合いを重ね施設へ
入居することが決まりました。
いざ、入居を終えたその翌日にSOさんから電話がございました。
「家に帰る」その一言に私はとても驚いてしまいました。
もちろん勝手に帰ることはできないのですが、ご自宅への思いが強かったと、慣れない環境への不安があったとのちに
ご本人からお伺いしました。
当時の健康状態では、到底ご自宅で一人暮らしというのは難しく、施設で何とか生活していただくためにどうすればよいのかを
必死で考えました。
一番に考えたことは寄り添い続けるということ。
とにかく話を聞き、不安を取り除き、ご希望に寄り添うこと。
例えば居室内の環境をご自宅に似せることです。
間取りは違くとも、ご自宅に住環境を寄せることでご本人に安心感を覚えてもらうために行いました。
そして定期的な訪問を重ねたことです。
この生活サポートという仕事だけではなく、「社会・人間関係」というのは「信頼」の上に成り立っていると考えます。
見ず知らずの人間に将来を任せるというのは大きな決断であり、そこを任せていいただくには信頼が必要となります。
どうすれば信頼を得ることができるかを考え続けた結果、ある時からSOさんの態度が変わってくるのを感じました。
強かった口調が穏やかになり、自宅ではなく入居した施設で暮らすことを決心してくださいました。
SOさんは「これだけ自分の為に一生懸命にやってくれるのがほんとに嬉しかった。
だからこそここで最後までえにしの会のサポート受けたい」あれだけ穏やかな笑顔のSOさんを見たのは初めてでした。
今では、会うたびに当時の話を笑い話としてしゃべっています。
私自身、この事例は入社して半年も満たない時の出来事でした。
今でこそ笑い話や穏やかな気持ちで執筆していますが当時は、私も不安でいっぱいでした。
きっとその不安が見えてしまっていたのかもしれません。
しかし、この経験が今では仕事における財産の一つになっています。
まだまだ、知らないことばかりだからこそ新たな視点もあるかもしれません。
これからもたくさん経験をし、一人でも多くの人と信頼を積み重ね、サポート・支援に従事していきたいと思います。