住み慣れた我が家を離れる決断は、勇気がいるものです。

K様との出会いは病院からのご紹介でした。
退院して施設へ入所する際、身元保証人が必要となり当会がその役割を担うことになったのが始まりです。

初めてお会いしたK様はこれからの生活への不安からか、沈んだ表情ばかりされていたのが印象に残っています。
ご主人を亡くされてから、自宅に引きこもりがちだったK様。
怪我からの長期入院をきっかけに身体機能が低下し、病院からは「帰宅困難」と告げられました。
それでも「自宅へ帰りたい」という強い思いを受け、ヘルパーやショートステイをフル活用し、私たちも全力でサポートしました。
しかし室内での転倒による再入院が続き、身体への負担に加え、重なるサービス費用など金銭的な不安も膨らんでいきました。

「これ以上の自宅生活は危険」という医師の診断を受け、ご本人・病院・私たちで何度も話し合いを重ね他結果、K様にとっては
苦渋の決断でありましたが、自宅を売却して施設へ入所する道を選ばれました。

入所当初は不安からか私へ電話をされることが多々ありましたが、今では環境にも慣れて、施設でできたご友人と週一回の
移動販売やリハビリを楽しまれています。
面会に伺うとK様は満面の笑みでこう話してくださいます。

「自分の体や家のことが不安で仕方がなかった。えにしの会に入っていて本当に良かった」
かつての不安そうな表情はなく、今では前向きに毎日を過ごされています。

私たちはこれからも、K様が自分らしく笑顔でいられるよう支え続けてまいります。
 M様と初めてお会いして6年が過ぎました。 最初の頃は事あるごとに強い口調で声を荒げることが多かったM様。 中学生の頃に病気になりその後なかなか思うように学校に通えなかったこと、仕事が続かなかったこと、病気のために結婚ができなかったこと、いろんな人に心を傷つけられてこられた過去があると、ケアマネジャーからお聞きしました。 どうしたらMさんと信頼関係を築けるか? 信頼関係なくして良い支援は難しいものです。 M様はいくつも病気を抱えておられるため、おのずと受診付添いなどの支援が入ります。 周りの関心を集めるために付添い中も意識的にけいれん発作を起こしたり、大声で叫び周りを混乱させるなどが頻繁にありました。 希死念慮があるとの理由で施設から強制退去勧告、その度転居を余儀なくされまたその繰り返し・・・。 3ヶ月ともたず入院されるなど、施設での生活も不安定なものでした。 ご本人との信頼関係を築く前に、関係各所もっとM様のためにできることがあるのではないか。 ケアマネをはじめ、訪問看護や施設スタッフ、PTや主治医とも密に連携を取り、必要であればご本人を交えランチを共にするなど、本当の意味での支援者一丸となりM様の心の安定について模索しました。 「ずっとサポートするからと言われても、すぐにみんな離れていったの。」 ある日の付添いの待ち時間にぽつりとこぼれた言葉。 そのあとに、「でもえにしの会は、私の最期までみてくれると安心しました。 やっと安心できました!皆さんで支えてくれてありがとう。」とM様らしい笑顔で仰いました。 今ではご入院されることもなく、お会いすれば昔の辛かったことを笑い話にできるほどお元気になられました。 その方のお気持ちを完全に理解することは難しいと感じます。 だから私は心に寄り添いたいといつも思います。 心で心に寄り添うことを支援を通じて学び、これからも成長していきたいです。  支援相談員の業務の一つとして会員様の日常生活のサポート支援があります。 病院受診や買物の付添い、手術の立会等ご家族代わりに依頼があれば何でもお手伝いさせて頂きます。 私が入社して間もなく担当させて頂いたH様は、ご主人に先立たれ子供さんもおらず、施設入居の為の身元保証が必要な為、H様のお兄様の紹介で入会されました。 H様には持病があり、生活に制限がありましたがとても前向きな方でした。 生活支援も月に数回あり、お会いする機会も多く私自身も元気をもらっていましたが、2年程経ったある日持病が悪化し入院となり、そのまま施設に戻られることはなくご逝去されました。 万一の支援、葬儀・納骨支援までのご契約だったので、最期まで務めさせていただきお兄様への報告、引継ぎを行い契約は終了しました。 H様のお兄様とは、死後事務の手続等で蜜に連絡を取らせて頂くことがありましたが、かれこれ3年は連絡を取ることはありませんでした。 つい先日、H様のお兄様より連絡があり、自分の母親を入会させたいとのご相談がありました。 とても嬉しかったです。3年も経つのに、自分の名前をしっかり覚えて下さっていたこと、自分の母親もお願いしたいと思って頂けたことでした。 日々の支援の中では辛くなることもありますが、誠意を持ってお手伝いをしていると御縁に繋がると感じた日でした。  S様が亡くなられて8ヶ月が過ぎました。   施設に入所されている息子様へ負担をかけたくないという思いから入会されました。     入会期間はわずか10ヶ月でしたが、入会時は、脳梗塞(2回目)でのご入院中で一旦は回復されましたが、施設入所後も入退院を繰り返され亡くなられました。     その間、息子様には私どもの方からお父様の想いもその都度お伝えしながら対応してまいりましたが、終末期に入り、最後、息子様の入所施設の方にもご協力いただき、お父様への面会も実現することができました。   言葉を交わすことはできませんでしたが、息子様が声をかけられるとご本人もそれまでは意識がもうろうとする中でずっと目を閉じたままでしたが、しっかりと目を開き息子様を見つめておられました。   その数日後に息を引き取られました。   私どもは、その後も、葬儀、納骨等の対応はもとより、ご本人の生前のご意思に応えるべく、息子様の入所先施設からの相談事案等についても対応してまいりました。   具体的には息子様ご本人の相続事案等に関して、ご本人から直接不安な部分やお悩み等伺いまして、それに対して少しでも安心いただけるようなご提案やご助言等をさせていただいています。   最近では、将来、息子様のご負担とならないよう、法律上の手続き等に関しましても、専門家の方々にもご協力をいただきながら完了した事案もございます。     以上のように息子様へのサポートに関しましては現在も継続しているところですが、一番は会員様ご本人の想いを大事にして対応していくことが重要であると考えています。ご夫婦で施設にご入居されたK様ご夫妻。 旦那様はお一人で外出されるほどお元気ですが、奥様は要介護5の認定を受け、日常生活の中で多くの介護を必要とされている方です。 半年近くが経過し、施設での生活にも慣れてきたご様子でしたが、先日大きな変化がありました。 奥様がお食事をのどに詰まらせてしまったとのことです。 幸い職員の方が近くにいらっしゃったため、適切な処置をおこない大事には至りませんでした。 いままでにそういったことが無かったため、K様に介護等のサービスを提供している事業者で今後の対応についての話し合いを行いました。 いまご入居されている施設は住宅と同じように自由度が高く、代わりに人の目が行き届きにくいという特徴があります。 奥様が介護の手厚い施設に移動すれば、今回のようなリスクはかなり減らすことができます。 しかしながら今回はそのようなお話にはなりませんでした。 旦那様はお元気でありながら、奥様と共に生活したいという思いでご一緒にご入居されることを決意された経緯があります。 そのため弊会を含め各事業者は、K様方が今の施設で生活ができるように真剣に知恵を出し合い、なんとかお話をまとめることができました。 話し合いの最後には、旦那様より「ここで生活できるのは、皆さまのおかげです。本当に感謝しております。」とのお言葉をいただきました。 会員様のご要望に寄り添うことで、そのようなお言葉をいただく時にはとてもやりがいを感じます。 今回の支援では「K様方が今の施設でご夫婦で生活ができる」ということを目標に、各事業者が協力してチームになっていくというとても良い形が出来上がったと思います。 会員様が安心して生活していくための環境を提供できるよう、今後も様々な事業者との連携を大切にしていきます。末期の癌に加えて持病もあった70代男性会員のY様。 入院中の病院から施設入居をされるにあたり、えにしの会にご相談いただきました。 諸事情からご家族がY様と顔を合わせるのは困難との理由で、えにしの会が施設入居にあたっての身元保証人となり、退院から入居までをサポート。 入居後も、日用品の購入代行や通院の付添での関わりの中で、お仕事のことやご家族のことを楽しそうにお話しくださいました。 「今度はご飯でも食べに行こうか」「ご体調が落ち着いたら行きましょうか」そんなやり取りをして間もなく、癌の進行からか、呼吸苦の訴えも強くなり酸素吸入を開始。 お会いするたびに「家族と会いたい」と仰られていたため、Y様の娘様にもご状況を報告していました。 さらにご病気が進行する中で、ご本人の強い希望があり、訪問診療医に相談をしながらホスピス型の施設への転居を支援。 ほぼ時を同じくしてY様の奥様がご逝去されたことも分かりました。 その事実をお伝えして、約1週間後、Y様もご逝去。ただし、前日には娘様が面会に来られ、最期にご希望が叶ったのだと思います。 ご葬儀はえにしの会で済ませ、御遺骨の一部は娘様にお渡ししました。 支援員として関わり、気さくに話しかけてくださるY様には楽しませていただきました。 また、「私にとっては良い父親だったんです」という娘様のお言葉を聞けて第三者ながら嬉しかったです。   「家族には身の回りのことをと頼めそうにない」「家族だけど事情があって支援することができない」。 そんなお悩みにお応えし、ご家族の関係を繋ぐことも、えにしの会の役割だと考えています。 是非、お気軽にご相談ください。前担当者から引き継ぎ、初めてご挨拶をしたときには、「今は忙しいからまた今度」「今は話す気分ではない」と言われ、人との関わりを避けているようなご様子だったO様。 後に、仲の良かった妹さんを亡くされ、涙している事が増えていると、ケアマネージャーさんから伺いました。   そんな折、「お墓参りに行きたい」と希望を話してくださいましたが、足場の悪い墓地へ車椅子で行くのはどうしても難しい状況でした。 そこで、代わりにえにしの会がお寺へ伺い、お墓参りをすることを提案しました。   最初は渋々の了承でしたが、実際にお参りを済ませ、供花とお線香を添えたお墓の写真をお渡しすると、目に涙を浮かべながら「本当に嬉しい、ありがとう」と言ってくださり、その姿に私自身も胸が熱くなりました。   後日、その写真を妹さんのお位牌の隣に飾り、毎朝手を合わせていると伺いました。 それ以降、泣くことが少なくなり、表情も少しずつ明るさを取り戻されていきました。 そして、これまで避けてこられた終活についても「こうしたい」という希望を自ら伝えてくださるようになり、一緒に前向きに進められるようになったのです。   この出来事を通じて、相手の気持ちに寄り添う小さな行動が、大きな支えとなり、前向きに生きる力につながるのだと強く感じました。   これからも出会いのご縁を大切にし、寄り添いながら、より良い提案と支援を続けていきたいと思います。80代の女性Nさんとの出会いは昨年施設に入居するお手伝いをさせていただいた時からです。 元々は息子さんが保証人になる予定でしたが、お仕事が多忙なため、なかなか面倒を見ることができなかったことから「えにしの会」と契約されたそうです。 入居当時は慣れない環境で不安でいっぱいなご様子でしたが施設職員の温かい歓迎やサポートに支えられ、新しい生活に慣れ、他の入居者様との交流がNさんに笑顔をもたらしてくれました。 そんな折、持病の悪化で救急搬送され、入院を余儀なくされました。 病院到着後、すぐに必要な手続きやご家族へ連絡をし、安心して治療が受けられるようサポートさせてさせていただいた。 この時、私たちの存在がどれほど心強かったか、後でNさんから伺った時はとても嬉しかった事を覚えています。 入院生活を乗り越えNさんは無事に退院。退院後の通院サポートを行い、医療機関への移動や必要な検査の同伴。 このプロセスでコミュニケーションを大切にし、一緒に楽しい時間を過ごすことを忘れませんでした。 途中での軽いおしゃべりや笑顔がNさんにとって大きな励みになっていたようです。 通院中Nさんから毎回のように「いい会社を紹介してもらえた。ほんと良かった、ありがとう」というお言葉をいただきます。 私たちは日々の活動に於いて、ただの手助けではなく、コミュニケーションを通じて会員の皆様に寄り添えるサポートが届けられるように努力していきます。これは、以前支援させていただいたK様からいただいたお言葉です。 K様は当初、他社の身元保証会社に登録されていましたが、十分な支援が得られず不信感を抱いていたそうです。 そんな中、入院されていた病院の紹介で、えにしの会にご入会されました。 その後、病院から施設へのご入居にあたって、えにしの会で担当させていただきました。 入居後も、ご自宅へ必要なものを取りに伺ったり、お買い物に同行させていただく中で、 K様からは、「こんなに身の回りのことをやってくれる方がいるとは思わなかった」「もっと早くえにしの会と出会っていれば…」と、お言葉をいただきました。 その言葉を聞いたとき、自分の行動が誰かの役に立っていることを実感することができて、心に残る出来事となりました。 今後も、ひとつひとつの支援を丁寧に重ねながら、えにしの会の存在が必要とされている方々に届くよう尽力していきたいと思っております。一口に「将来に対する不安」と言っても、その内容は人それぞれ異なります。 A様は70代。 介護認定も受けておらず、ご自宅でお元気にお過ごしでしたが、身寄りがなく、「この先、自分に何かあったとき、誰が支えてくれるのだろう」といった漠然とした不安を抱えておられました。 そうしたお気持ちから、えにしの会にご入会いただき、「これで少し安心できました」と、笑顔を見せてくださいました。 その後、A様が突然の腹痛により緊急搬送され、検査の結果、手術が必要と診断されました。 えにしの会は、身元保証人として入院手続きや手術時の説明への立ち会いを行いました。 手術も無事に終わり、退院の日にはお迎えに伺いました。 A様からは「えにしの会に入っていて本当に心強かった。ありがとう」と、感謝のお言葉をいただきました。 現在は、今回の入院をきっかけに、将来に備えて遺言の作成や納骨先のご相談なども進めています。 将来のことは誰にも分かりません。 しかし、どのような場面でも「えにしの会がそばにいてくれるから大丈夫」と思っていただけるよう、私たちはこれからも会員様に寄り添い、安心の支援を提供してまいります。