サポート・支援事例

2024/04/30
一人一人に寄り添う
80代のA様のお話しです。

ご主人に先立たれ、病気と闘いながら生活するA様に初めてお会いしたのは入院中の病院でした。

子供もおらず、今後の生活が不安…そんな中でえにしの会に入会されました。

退院先はご自宅ではなく、老人ホームへの入居でした。A様も「もう自宅での生活は難しいね、寂しいけど」と仰っていたのが記憶に残っています。

老人ホームに移られてからは、外出同行支援(買い物、外食、銀行、市役所付添い)などをさせていただきました。施設ではコロナやインフルエンザによる外出制限も厳しい中、A様の気分転換になるならと許可をいただきA様もとても喜ばれていましたし、今後も目標として「杖歩行ができるようになりたい」との一心で歩行リハビリも頑張られていました。

そんな中ご自宅を売却したいとのお話しがA様よりありました。

「私の頭がしっかりしているうちに、自宅の問題をスッキリさせたい」

「どうせ自宅へ帰るつもりは無いからね」

「今後の為にまとまったお金を作っておきたい」

そんなご要望から、自宅売却のお手伝いをすることに。

 

不動産会社をいくつかお探しし、A様と一緒に不動産会社へ赴いたり、自宅にてお話しを聞く日々が続き……右往左往しながら、A様の希望に寄り添った対応をしてくださる不動産会社を見つけることができました。

自宅売却の話もスムーズに進み、自宅にて荷物を整理している時でした。

A様から「この家は主人が建ててくれてね。何十年もながいこと生活したねぇ。」

「猫や犬も飼って、、それは楽しかったよ」

と以前自宅に住んでいた時のお話をしてくださいました。あまり自分から昔のことを話さないA様ですが、この時は昔の写真を見ながら目を輝かせ、昔を懐かしまれていたことが印象に残っています。そんな素敵な話を私にしてくださり、私自身も嬉しい気持ちに。

それと同時に、それ程大切な思い出が詰まっている“自宅“を売却するということ、それに携わらせていただいているということ、私がサポートさせていただいている仕事の責任感・重要性を改めて感じることができました。

 

その後、売買契約の締結・決済・引き渡しを無事に終え、トラブルも無く自宅を売却することができました。

A様からは「これで肩の荷が下りて楽になった。ありがとうございました。今後もよろしくね」と大変ありがたいお言葉をいただきました。

 

家族代わりの手伝い、安心できる暮らしをサポートする“えにしの会“ですが、生活支援の中では今回のようなサポートもさせていただいています。

 

お一人お一人、持っている悩みは違うと思います。えにしの会では、その人に寄り添ったサポートを行い、安心できる暮らしを今後もお手伝いさせていただきます。