サポート・支援事例

2019/12/25
会員様から学ぶこと
今回は、入会後6年経たれる90代のT様のお話をさせて頂きます。

T様は昨年の初めに70年連れ添ったご主人を亡くされました。

ご主人の入院の際、病状悪化の際、危篤の際、通夜・葬儀・火葬の際、納骨の際、見守りながらサポートさせて頂きました。T様は気丈に対応され、T様の涙を拝見したのは、通夜の夜、施設の居室へお送りした時だけでした。

その後も、役所や銀行や相続等、煩雑な事務手続きの際も、90代のT様の理解度に合わせ、都度確認しながらサポートさせて頂きました。

 

T様は未だに、その時のお礼をお会いする度におっしゃいます。

そして私も「いえいえ、なかなか至りません。本日も宜しくお願いしますね。」というご挨拶から毎回支援がスタートします(笑)。

 

さて、本題に入りますが…。

T様に限らず、会員様は支援の際にたくさんのお話を聞かせて下さいます。

故郷の思い出話、現役時代の凄い話、若かりし頃の恋愛の話等々、“自分ヒストリー”を聞かせて下さいます。

 

T様もよく「ちょっと前にね…」とおっしゃいますが、さすがに90代のT様のちょっと前は、50年位前のお話で…。T様自身も「ちょっと前って言っても、40~50年経つけどね~」と大笑いしながら思い出を話して下さいます。

戦後すぐの頃、GHQが運営していたダンスホールに足繁く通っていた不良娘だった話、そのダンスホールで、ダンスの下手なご主人と出逢い恋をした話などなど、笑いながら懐かしそうに話して下さった事は、大変印象的でした。

 

T様との関わりの中で、日常生活の不安や不満、ちょっとした愚痴の後には、必ず冗談をおっしゃり、気持ちを切り替えてらっしゃる事に気づきました。

そこで、T様に気持ちの切り替えについて伺ってみました。するとT様は「子供の頃から辛い事が多かったの。だけど笑っていたら嫌な事を忘れたし、主人にも出会えたの。」と笑って教えて下さいました。

 

まさに、『笑う門には福来たる』実践バージョンをT様に教えて頂きました。

T様は、いつも私の訪問を笑顔とウィットに富んだ冗談で迎えて下さいます。

支援を介し会員様より学ばせて頂く事の多さに日々感謝し、これからも会員様のサポートに努めて参ります。